夕焼けの中で
2008年 07月 03日
ちいさなレイちゃんが、まだ幼稚園のころのおはなしです。
ちいさなレイちゃんは、幼稚園で飼っている『ウサギさん』のことが、
大好きでした。
幼稚園からおうちに帰ってから、またお友だちと『ウサギさん』のところに
遊びにいくこともありました。
ちいさなレイちゃんは、その日、どうしても『ウサギさん』に
会いたくなったのです。
でも、その日は、いっしょに幼稚園へ行ってくれるお友だちが
いませんでした。
ちいさなレイちゃんは、ひとりで『ウサギさん』のところに
行くことにしました。
レイちゃんは、まっすぐに、ちょっと早足で幼稚園まで歩いて行きました。
幼稚園の『ウサギさん』たちは、いつもと変わらない姿で、
ちいさなレイちゃんを迎えてくれました。
ちいさなレイちゃんのまわりが、すこしオレンジ色に染まる頃でした。
レイちゃんは、『ウサギさん』の紅い目をじっとみつめていました。
『ウサギさん』もじっとレイちゃんをみつめています。
そして、その時、ちいさなレイちゃんは、とても不思議な気持ちになりました。
とても気持ちがいいのですが、それがどうしてなのかわからなかったのです。
ふんわりとその気持ちよさの中にいた、ちいさなレイちゃんは、
やっと気がついたのです。
目の前にいるのが、『ウサギさん』でないことに。
ちいさなレイちゃんは、どんどん紅が深くなっていく揺らめく時間に、
ほんの一瞬、大好きな『ウサギさん』なったのかもしれません。
ちいさなレイちゃんは、幼稚園で飼っている『ウサギさん』のことが、
大好きでした。
幼稚園からおうちに帰ってから、またお友だちと『ウサギさん』のところに
遊びにいくこともありました。
ちいさなレイちゃんは、その日、どうしても『ウサギさん』に
会いたくなったのです。
でも、その日は、いっしょに幼稚園へ行ってくれるお友だちが
いませんでした。
ちいさなレイちゃんは、ひとりで『ウサギさん』のところに
行くことにしました。
レイちゃんは、まっすぐに、ちょっと早足で幼稚園まで歩いて行きました。
幼稚園の『ウサギさん』たちは、いつもと変わらない姿で、
ちいさなレイちゃんを迎えてくれました。
ちいさなレイちゃんのまわりが、すこしオレンジ色に染まる頃でした。
レイちゃんは、『ウサギさん』の紅い目をじっとみつめていました。
『ウサギさん』もじっとレイちゃんをみつめています。
そして、その時、ちいさなレイちゃんは、とても不思議な気持ちになりました。
とても気持ちがいいのですが、それがどうしてなのかわからなかったのです。
ふんわりとその気持ちよさの中にいた、ちいさなレイちゃんは、
やっと気がついたのです。
目の前にいるのが、『ウサギさん』でないことに。
ちいさなレイちゃんは、どんどん紅が深くなっていく揺らめく時間に、
ほんの一瞬、大好きな『ウサギさん』なったのかもしれません。
by usaginounojiha
| 2008-07-03 01:53
| ちいさなお話